写真と測量データで受入先の信頼を得る方法
写真と測量データで受入先の信頼を得る方法
目次
- 情報不足が取引の障壁になる
- 受入先が求めている情報
- 効果的な写真の撮り方
- 測量データの活用
- 情報パッケージの作り方
1. 情報不足が取引の障壁になる
残土の受入先がなかなか見つからない理由の一つに、情報の非対称性があります。
搬出側は自分の現場の土について日々見ているので「だいたいわかる」感覚がありますが、受入側からすると「どんな土かわからない」状態です。見えない情報に対して「受け入れてもいいですよ」と言える受入先は少ない。情報を整えることは、受入先の意思決定コストを下げることと同義です。
2. 受入先が求めている情報
受入先(造成地・農地・道路工事等の受入担当者)が実際に確認したい情報は以下のとおりです。
| 情報の種類 | 受入先の関心 |
|---|---|
| 土の見た目 | 色・粒度感・状態(固形か泥状か) |
| 発生場所 | どんな地域・地盤の土か |
| 土質区分 | 第何種か(利用用途の判断) |
| 含水比の状態 | べちゃべちゃか乾いているか |
| 汚染リスク | 工場跡地等でないか |
| 廃材混入 | コンクリート片・産廃が混じっていないか |
| 発生量 | 何m³か |
| 搬出タイミング | いつから搬入可能か |
これらの情報を「写真+数値+文章」で提供することが成約への近道です。
3. 効果的な写真の撮り方
写真は「見ればわかる」情報を補完します。以下のポイントを押さえた写真を撮影しましょう。
撮影すべきシーン
(1) 掘削直後の土の状態(広角)
- 土の色・量・状態が全体的にわかるように撮影
- できれば人物や重機と一緒に撮り、スケール感がわかるようにする
(2) 土の近接写真
- 土の粒度感・色・含水比の状態がわかるように手元に置いて撮影
- 握った土の形状(ロール試験の結果)を撮影しておくと土質のイメージが伝わりやすい
(3) 現場の周辺状況
- 土地利用の状況(住宅地・農地・工業地帯など)がわかる写真
- 旧工場・ガソリンスタンド等の施設がないことを示す写真
(4) 廃材・瓦礫の分別状況
- コンクリート片・産廃を分別した状態を撮影し「混入なし」を視覚的に示す
撮影時の注意
- 個人情報(看板の住所・車のナンバー等)は適切に処理する
- 天気の良い日に撮影すると土の状態が正確に伝わりやすい
- 同じ場所を複数回撮影し、進捗とともに状態が変化していないか記録する
4. 測量データの活用
数値データは写真に信頼性を加えます。
発生土量の測量
設計図書がある場合は土量計算書を添付します。現場で計測する場合は以下の方法があります。
- 平板測量: 土置き場の面積と平均高さから体積を概算
- 水準測量: より精度が必要な場合
- ドローン測量: 広域・大量の場合に有効(専門業者への依頼が必要)
数値の前提(地山土量かほぐし土量か)を明記することも重要です。
土質データ
- 現場コーン貫入試験の結果(コーン指数)
- 含水比試験の結果(簡易または試験機関)
- 地質調査報告書(存在する場合)
5. 情報パッケージの作り方
写真・数値・文章をまとめた「情報パッケージ」を作ると、受入先への提案が効率化します。
情報パッケージの構成例(A4用紙1〜2枚)
- 発生場所(市区町村・地歴確認の有無)
- 発生量(ほぐし土量・搬出可能期間)
- 土質情報(土質区分・含水比・廃材混入の有無)
- 写真(3〜5枚)
- 搬出条件(運搬費負担・受入先への条件)
- 問い合わせ先(担当者・連絡先)
このような資料を一度作成しておけば、複数の受入先候補への提案も効率的に行えます。
受入先は毎日多くの問い合わせを受けています。情報が整理された提案は「この人は信頼できる」という印象を生み、成約可能性を高めます。
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