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含水比が高い土の運搬リスクと対策

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含水比が高い土の運搬リスクと対策

目次

  1. 含水比とは何か
  2. 含水比が高いことで生じるリスク
  3. 含水比の確認方法
  4. 運搬前の対策
  5. 受入先への事前確認事項

1. 含水比とは何か

含水比(w)とは、の中に含まれる水分の質量を、土の乾燥質量に対する比率で表したものです。

含水比(w)= 水分質量 ÷ 土の乾燥質量 × 100(%)

例えば含水比30%とは、乾燥した土100kgに対して水が30kg含まれている状態です。

建設発生土では、含水比が高いほど土がベタつき・泥状になり、取り扱いが難しくなります。特に梅雨・秋雨の時期や、地下水位の高い現場では含水比が上昇しやすいです。


2. 含水比が高いことで生じるリスク

(1) ダンプからの荷こぼれ

含水比が高い土は流動性が増し、走行中にダンプの荷台から液状の土が漏れ出す可能性があります。道路への泥水の流出は道路汚染・交通事故の原因となり、行政から指導を受けるケースがあります。

(2) 受入先での受入拒否

受入先(造成地・農地など)が含水比の基準を設けている場合、基準を超えた土は搬入拒否されることがあります。現地での荷降ろし後に「思っていた土と違う」とトラブルになるケースも報告されています。

(3) 施工性の低下

含水比が高い盛土材を使うと、締固め作業に多くの回数が必要になり、工程が延びます。締固めが不十分な場合は将来的な盛土の沈下・崩壊リスクにもつながります。

(4) 建設汚泥への区分変更

含水比が非常に高く泥状になった場合、建設発生土ではなく**建設汚泥(産業廃棄物)**と判断される可能性があります(コーン指数200kN/m²以下が目安)。この場合、廃棄物処理法に基づく処理が必要になります。


3. 含水比の確認方法

現場での簡易確認

  • ロール試験: 土を細長く伸ばしてみる。すぐ千切れる → 乾燥気味。つながり粘る → 含水比高め
  • 手触り: 手についた泥がなかなか取れない → 含水比高め
  • 積込時の状態: バックホウのバケットから土がダラダラ流れる → 含水比高め

試験による確認

  • 含水比試験(JIS A 1203): 土を乾燥炉で105℃乾燥させ、乾燥前後の質量差から含水比を算出する標準的な方法

4. 運搬前の対策

(1) 天日乾燥・自然乾燥

掘削後にそのまま搬出せず、しばらく土を仮置きして自然乾燥させます。天候・気温・風速によりますが、数日〜1週間程度で含水比が下がることがあります。

(2) ダンプへの過積載防止と養生シート

含水比が高い土を搬出する際は、荷台に過積載しないことと、荷台後方に養生シートや泥板を設置して荷こぼれを防ぎます。

(3) 石灰・セメントによる改良(地盤改良)

生石灰や改良用セメント(石灰系・セメント系)を混合することで含水比を下げ、土質を安定させることができます。ただし改良後の土は用途が限定されるため、受入先との事前調整が必要です。

(4) 搬出順序の工夫

雨天後や地下水脈の近くから掘削した土は含水比が高くなりやすいです。できる限り乾燥状態の良い箇所から先に搬出し、含水比が高い土を後回しにすることで、全体の搬出計画をスムーズにする方法もあります。


5. 受入先への事前確認事項

含水比に関して受入先に事前確認すべきポイントは以下のとおりです。

確認項目 内容
含水比の受入基準 受入可能な含水比の上限
土質区分の条件 何種以上の土を受け入れられるか
改良土の受入可否 石灰・セメント混合土を受け入れられるか
荷降ろし後の確認方法 現場での再判定の有無

含水比が高い可能性がある場合は、事前に受入先に情報を共有し、受入条件を書面で確認しておくことが最大のトラブル防止策です。「搬入してみたら断られた」という事態は、搬出者・運搬業者・受入先の全員にとって損失になります。


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